
「相続税って、うちには関係ないかも?」「申告が必要かどうかわからない」——坂出市・丸亀市・善通寺市・多度津町・三豊市・宇多津町・琴平町・綾川町・まんのう町で相続が発生したとき、こんな疑問をお持ちの方は多くいらっしゃいます。
実は、相続税には「基礎控除」という仕組みがあり、遺産総額がその金額を下回る場合は申告も納税も不要です。ただし、この判断を誤ると追加の税金やペナルティが生じる可能性もあります。
この記事では、北村嘉章税理士事務所(香川県多度津町)が、相続税の基礎控除の計算方法・申告が不要なケース・申告が必要なケース・注意点を、香川県内の具体例を交えてわかりやすく解説します。相続税の申告が必要かどうか確認したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
この記事でわかること(相続税の基礎控除と申告判断)
- 相続税の基礎控除額の計算方法(2015年改正後の現行ルール)
- 相続税の申告が不要なケース・必要なケース
- 坂出市・丸亀市・善通寺市など香川県内の具体的な事例
- 「申告不要」でも注意が必要な特例・控除
- 相続が発生したときの初動対応と専門家への相談タイミング
相続税の基礎控除とは?計算式をわかりやすく解説
相続税の基礎控除とは、遺産総額がこの金額以下であれば相続税がゼロになるしくみです。2015年(平成27年)1月1日以降に開始した相続には、次の計算式が適用されます。
計算式
3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
- 法定相続人1人の場合:3,000万円 + 600万円 × 1人 = 3,600万円
- 法定相続人2人の場合:3,000万円 + 600万円 × 2人 = 4,200万円
- 法定相続人3人の場合:3,000万円 + 600万円 × 3人 = 4,800万円
- 法定相続人4人の場合:3,000万円 + 600万円 × 4人 = 5,400万円
つまり、遺産総額(課税価格の合計額)が基礎控除額を下回れば、相続税の申告も納税も原則不要です。
法定相続人の数え方に注意
法定相続人の数には、次のルールがあります。
- 相続放棄した人も、基礎控除の計算上は法定相続人の数に含める
- 養子は、実子がいる場合は1人まで、実子がいない場合は2人まで法定相続人に含められる
- 被相続人の配偶者は常に法定相続人(順位は問わない)
相続税の申告が不要なケース・必要なケース【判断基準を解説】
相続税の申告が不要なケース
以下のすべてに該当する場合、相続税の申告は原則として不要です。
- 遺産の課税価格の合計額(債務・葬儀費用を差し引いた後の金額)が基礎控除額以下
- 配偶者の税額軽減・小規模宅地等の特例などの特例を使わなくても基礎控除内に収まる
- 相続財産に漏れや評価誤りがない
相続税の申告が必要なケース(たとえ税額がゼロでも)
たとえ「最終的に納税額がゼロ」であっても、次の特例を使う場合は申告が必要です。
| 特例・控除の種類 | 概要 | 申告の要否 |
|---|---|---|
| 配偶者の税額軽減 | 配偶者が取得した遺産は1億6,000万円または法定相続分まで非課税 | 申告必須 |
| 小規模宅地等の特例 | 自宅土地等の評価額を最大80%減額 | 申告必須 |
| 農地等の納税猶予 | 農業を継続する場合の納税猶予制度 | 申告必須 |
| 未成年者控除・障害者控除 | 相続人が未成年・障害者の場合の控除 | 申告必須 |
特に「配偶者の税額軽減」と「小規模宅地等の特例」は、香川県西部エリアの相続でも非常によく使われます。「税額がゼロだから申告しなくていい」と思い込むのは危険です。
香川県内の具体例で相続税の基礎控除を計算してみる
事例①:坂出市のAさん(法定相続人3人)
坂出市在住のAさんが亡くなりました。配偶者と子ども2人の計3人が法定相続人です。
- 自宅土地・建物:2,000万円
- 預貯金:1,500万円
- 負債(住宅ローン残債など):200万円
- 葬儀費用:150万円
課税価格の合計額:2,000万円 + 1,500万円 − 200万円 − 150万円 = 3,150万円
基礎控除額:3,000万円 + 600万円 × 3人 = 4,800万円
→ 3,150万円 < 4,800万円 のため、相続税の申告・納税は不要です。
事例②:丸亀市のBさん(法定相続人2人)申告が必要なケース
丸亀市在住のBさんが亡くなりました。配偶者と子ども1人の計2人が法定相続人です。
- 自宅土地(330㎡):4,000万円(路線価評価)
- 預貯金:1,200万円
- 葬儀費用:120万円
課税価格の合計額:4,000万円 + 1,200万円 − 120万円 = 5,080万円
基礎控除額:3,000万円 + 600万円 × 2人 = 4,200万円
→ 5,080万円 > 4,200万円 のため、申告が必要です。
ただし、小規模宅地等の特例(自宅330㎡まで80%減額)を適用すると:
- 土地評価額:4,000万円 × (1 − 80%)= 800万円
- 修正後の課税価格:800万円 + 1,200万円 − 120万円 = 1,880万円
→ 1,880万円 < 4,200万円 となり、税額はゼロ。しかし特例を使うため申告は必須です。
事例③:善通寺市のCさん(農地あり)
善通寺市在住のCさんの相続で、農地が含まれるケースです。農地は路線価方式または倍率方式で評価しますが、農業継続の場合は「農地の納税猶予」が使えます。この場合も申告は必須です。なお、農地の評価は一般の不動産と異なるため、専門家への相談をおすすめします。
事例④:三豊市・多度津町のDさん(法定相続人1人)
三豊市在住のDさんが亡くなり、子ども1人(配偶者はすでに他界)のみが相続人となりました。
- 自宅土地・建物:2,200万円
- 預貯金:800万円
- 葬儀費用:100万円
課税価格の合計額:2,200万円 + 800万円 − 100万円 = 2,900万円
基礎控除額:3,000万円 + 600万円 × 1人 = 3,600万円
→ 2,900万円 < 3,600万円 のため、相続税の申告・納税は不要です。
KITAMURA TAX OFFICE
「うちは申告が必要?不要?」
まず無料でご相談ください
坂出市・丸亀市・善通寺市・多度津町・三豊市・宇多津町・琴平町・綾川町・まんのう町の方、初回相談無料です。
📞 TEL:0877-89-4967(9:00〜18:00、土日祝除く)
「相続税の申告が不要」でも注意すべき5つのポイント
① 生命保険金・死亡退職金は「みなし相続財産」
生命保険の死亡保険金や死亡退職金は、相続財産ではなく「みなし相続財産」として課税対象になります。ただし非課税枠(500万円 × 法定相続人の数)があります。この非課税枠を超えた部分は遺産に加算されるため、基礎控除の計算に影響します。
② 贈与税の申告と相続時精算課税制度
被相続人(亡くなった方)から生前に受け取った贈与については、相続開始前7年以内(2024年1月1日以降の贈与から順次延長)の贈与財産は相続財産に加算されます(生前贈与加算)。また、相続時精算課税制度を選択していた場合は、その贈与財産も相続財産に含まれます。
③ 土地の評価額は「固定資産税評価額」ではない
固定資産税の通知書に記載された評価額をそのまま相続税の計算に使うのは誤りです。相続税における土地の評価は路線価方式(市街地の土地)または倍率方式(農地・山林等)で行います。坂出市・丸亀市などの市街地の土地は路線価で評価し、三豊市・まんのう町などの農地は倍率方式になることが多いです。
④ 相続放棄をしても生命保険金は受け取れる(ただし計算に注意)
相続放棄をした相続人が受け取った生命保険金は、みなし相続財産として課税対象になります。ただし相続放棄した人は法定相続人ではないため、非課税枠(500万円 × 法定相続人の数)の計算人数には含まれません。計算が複雑になるため、専門家への確認をおすすめします。
⑤ 申告期限は相続開始を知った日の翌日から10か月以内
相続税の申告・納税の期限は、被相続人が亡くなったことを知った日(通常は死亡日)の翌日から10か月以内です。期限を過ぎると延滞税・加算税などのペナルティが発生します。申告が必要かどうかの確認も含め、早めに専門家へご相談ください。
相続税申告の費用・流れについては、相続税申告 丸亀・坂出・善通寺|費用・流れ・注意点を税理士が解説もあわせてご覧ください。
相続税の申告が必要かどうか確認するフローチャート
以下の順番でチェックしてみてください。
- 法定相続人の数を確認する(相続放棄者も含む)
- 基礎控除額を計算する(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)
- 遺産総額(不動産・預貯金・生命保険みなし財産等)を集計する
- 債務(ローン残債等)・葬儀費用を差し引いて「課税価格の合計額」を出す
- 課税価格の合計額 ≦ 基礎控除額 → 原則申告不要
- 課税価格の合計額 > 基礎控除額 → 申告必要(特例適用で税額ゼロでも申告は必要)
- 配偶者の税額軽減・小規模宅地等の特例などを利用する場合 → 税額ゼロでも申告必要
坂出市・丸亀市・善通寺市エリアの相続でよくある質問
Q. 自宅しか財産がないけど相続税の申告は必要?
自宅の評価額が基礎控除を超える場合は申告が必要です。また、小規模宅地等の特例を使うと評価額が大幅に下がりますが、この特例の適用には申告が必須です。土地の評価額は路線価をもとに計算しますが、評価の方法によって金額が変わることもあるため、専門家への確認をおすすめします。
Q. 農地が多くて評価が難しい。三豊市・まんのう町・綾川町の場合は?
農地・山林が多い三豊市・まんのう町・綾川町などでは、倍率方式での土地評価が中心になります。農地の場合は農業委員会の証明や転用の可能性なども評価に影響するため、必ず税理士に相談することをおすすめします。農地の納税猶予を活用する場合は申告が必須です。
Q. 相続人の間で遺産分割がまとまっていないが、申告はできる?
遺産分割が未了のまま申告期限(10か月以内)を迎える場合は、法定相続分で分割されたものとして「未分割申告」を行うことができます。ただし小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減は、未分割の状態では適用できません(一部例外あり)。早めの遺産分割協議と申告準備が重要です。
Q. 相続税の税務調査はいつ来るの?
申告後1〜2年以内に税務調査が行われるケースが多いです。申告内容に不備や評価誤りがあると指摘されることがあります。詳しくは【丸亀・坂出・善通寺】相続税の税務調査はいつ来る?香川の税理士が調査時期・対象・対策を解説をご覧ください。
KITAMURA TAX OFFICE
相続税の申告・節税対策は
北村嘉章税理士事務所へ
坂出市・丸亀市・善通寺市・多度津町・三豊市・宇多津町・琴平町・綾川町・まんのう町エリアの相続をサポートします。
📞 TEL:0877-89-4967(9:00〜18:00)
まとめ:相続税の基礎控除を正しく理解し、申告判断を誤らないために
相続税の基礎控除(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)を理解することで、「うちは申告が必要か不要か」をある程度判断することができます。
ただし、次の点には注意が必要です。
- みなし相続財産(生命保険・死亡退職金)を忘れない
- 生前贈与の加算を見落とさない
- 土地の評価は路線価・倍率方式で行う(固定資産税評価額ではない)
- 特例(配偶者の税額軽減・小規模宅地等)を使う場合は税額ゼロでも申告必須
- 申告期限は相続開始を知った日の翌日から10か月以内
坂出市・三豊市・多度津町・丸亀市・善通寺市・宇多津町・琴平町・綾川町・まんのう町で相続が発生した方、または事前に相続対策をお考えの方は、ぜひ北村嘉章税理士事務所にご相談ください。
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執筆者プロフィール

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所属:四国税理士会丸亀支部 税理士登録番号137832
肩書:
北村嘉章税理士事務所 代表税理士
合同会社 N village consulting 代表社員
穴吹カレッジ「香川県留学生支援会」 監事
家族:妻と長女と長男の4人家族
職歴:日亜化学工業株式会社(青色発光ダイオード)特許部
大手税理士法人である税理士法人ゆびすいで税理士登録
税理士業界での経験年数は10年
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