
相続税の計算で最も複雑で、かつ税額に大きな影響を与えるのが土地の評価です。土地の評価を正しく行えば適正な税額で申告でき、誤ると過大な納税や、逆に過少申告のリスクが生じます。
本記事では、香川県(丸亀市・坂出市・善通寺市・三豊市・多度津町・宇多津町・琴平町・綾川町・まんのう町)の土地を相続した方に向けて、相続税における土地の評価方法をわかりやすく解説します。
目次
土地の相続税評価には2つの方式がある
土地の相続税評価額は、路線価方式と倍率方式のいずれかで計算します。どちらの方式を使うかは、土地の所在地によって決まっています。
路線価方式
路線価方式は、国税庁が毎年7月に公表する路線価図に基づいて評価する方法です。路線価とは、道路(路線)に面する標準的な宅地の1㎡あたりの評価額(千円単位)です。路線価が設定されているエリアでは、この方式を使います。
計算式は基本的に「路線価 × 面積 × 各種補正率」です。補正率には、奥行価格補正(奥行きが長い・短い場合)、不整形地補正(形が整っていない場合)、間口狭小補正(間口が狭い場合)、がけ地補正(傾斜地の場合)などがあり、土地の個別事情に応じて適用します。
倍率方式
路線価が設定されていないエリア(主に農村部や山間部)では、倍率方式を使います。固定資産税評価額に、国税庁が定める一定の倍率を掛けて計算します。
計算式は「固定資産税評価額 × 倍率」です。倍率は地域・地目(宅地・田・畑・山林など)ごとに異なります。
香川県内の路線価と倍率方式の分布
香川県内では、市街地を中心に路線価が設定されており、郊外や農村部では倍率方式が適用されます。同じ市町内でも地区によって方式が異なることがあるため、注意が必要です。
主に路線価方式が適用されるエリア
丸亀市中心部(大手町・城東町・土器町周辺)、坂出市中心部(駅前・京町周辺)、善通寺市中心部(善通寺駅周辺)、宇多津町の市街地(JR宇多津駅周辺・浜一番丁周辺)、多度津町中心部(JR多度津駅周辺)、琴平町中心部(門前町エリア)などでは路線価が設定されています。
主に倍率方式が適用されるエリア
三豊市の農村部、まんのう町の大部分、綾川町の郊外部、善通寺市・多度津町の郊外農村部などでは倍率方式が適用されます。これらの地域では、固定資産税評価額がベースとなるため、まずは固定資産税の納税通知書を確認することが重要です。
香川県に多い土地の評価で注意すべきケース
農地の評価
香川県は農地が多い県であり、相続財産に農地が含まれるケースが頻繁にあります。農地の評価は、所在する区域によって大きく異なります。
純農地・中間農地(市街化調整区域の農地)は、固定資産税評価額に倍率を掛けた金額で評価されるため、比較的低い評価額となります。一方、市街地農地(市街化区域内の農地)は、宅地として評価した金額から造成費を差し引いた金額で評価されるため、評価額が大幅に高くなります。
善通寺市・三豊市・綾川町・まんのう町などで農地を多く所有されている場合は、区域の判定が税額に直結するため、専門家への相談をお勧めします。
広い敷地の評価(地積規模の大きな宅地)
香川県の住宅は都市部と比較して敷地面積が広い傾向にあります。三大都市圏以外の地域では面積が500㎡以上の宅地について、「地積規模の大きな宅地の評価」が適用できる可能性があります。この評価方法を適用すると、面積に応じた規模格差補正率によって評価額を減額でき、大幅な節税につながることがあります。
不整形地・旗竿地の評価
土地の形が正方形や長方形でない場合(三角形、L字型、旗竿地など)は、不整形地補正率を適用して評価額を減額できます。香川県の農村部や古い住宅地には不整形地が多く見られるため、この補正を適切に適用することが重要です。
セットバックが必要な土地
建築基準法上の道路幅員(4m)に満たない道路に面している場合、将来のセットバック部分は評価額の30%を減額できます。香川県の農村部や古い住宅地では、幅員が4m未満の道路に面した土地が多く、この減額が適用できるケースが少なくありません。
貸宅地・貸家建付地の評価
アパートや賃貸住宅が建っている土地は、自用地としての評価額から借地権割合・借家権割合を控除できます。丸亀市・坂出市・宇多津町などでアパート経営をされていた被相続人の相続では、この評価減が大きな節税効果を持ちます。
小規模宅地等の特例で大幅な減額が可能
相続した土地が一定の要件を満たす場合、小規模宅地等の特例を適用することで評価額を大幅に減額できます。
| 区分 | 限度面積 | 減額割合 |
|---|---|---|
| 特定居住用宅地等(自宅) | 330㎡ | 80%減額 |
| 特定事業用宅地等(事業用) | 400㎡ | 80%減額 |
| 貸付事業用宅地等(賃貸用) | 200㎡ | 50%減額 |
例えば、自宅の土地の評価額が3,000万円で330㎡以内であれば、特例適用後の評価額は600万円となります。ただし、この特例は相続税申告を行わなければ適用されません。申告不要と判断して無申告のままにしていると、特例を適用できず、結果的に相続税がかかってしまうケースがあります。
土地の評価は税理士に依頼すべき理由
土地の評価は、路線価の読み方、補正率の適用、農地の区域判定、特例の適用要件など、極めて専門的な知識を要する作業です。自分で計算した場合、補正率の適用漏れにより評価額が高くなる、逆に過小評価で申告後に修正を求められるといったリスクがあります。
北村嘉章税理士事務所では、香川県内の土地評価に精通した税理士が、現地確認も含めて正確な評価を行います。相続税申告サービスの詳細はこちらをご覧ください。
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執筆者プロフィール

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所属:四国税理士会丸亀支部 税理士登録番号137832
肩書:
北村嘉章税理士事務所 代表税理士
合同会社 N village consulting 代表社員
穴吹カレッジ「香川県留学生支援会」 監事
家族:妻と長女と長男の4人家族
職歴:日亜化学工業株式会社(青色発光ダイオード)特許部
大手税理士法人である税理士法人ゆびすいで税理士登録
税理士業界での経験年数は10年
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